プロジェクトB
【土のおはなし】
地盤(じばん)について
小学生、中学生にもわかる!
「地面」についてのお話。
随時更新いたします。
「土」(つち)って?
みなさんが立ってる「地面」(じめん)は、何でできているでしょう。
「土」(つち)ですね。
その「土」は「岩」(いわ)(無機物・むきぶつ)と「いきもの」(有機物・ゆうきぶつ)からできています。
「岩」は、ながいながい時間をかけて地球の火山のマグマが固まったものや、海の底にたまったどろや砂が固まったものです。
「岩」が自然の力などで小さくなったものを「石」(いし)さらに細かく2ミリより小さくなったものを「砂」(すな)といいます。
「砂」はサラサラしていて、水にぬれてもかたまりにくい性質(せいしつ)をもっています。
「砂」は「無機物」で水にぬれても粒がつながる力が弱いのです。
「砂」よりさらに細かい粒のものが「泥」(どろ)です。
その「砂」と「泥」と「有機物」がまざったものを「土」といいます。
「土」には、植物の葉っぱや草や木の根っこなどが腐ったものや、生き物の死がいや排泄物がさらに小さい微生物によって分解されたものが含まれるので、栄養がたくさん。
その栄養が、植物を成長させたり、土の中に住む生き物のエサになったりしています。
雨が降ると水分をためたり、固くなったりする性質があるので、地盤をしっかり支えることもできるのです。
土が茶色いわけ
土は、岩石が変化したものです。
地表近くにある岩石が、何万年もの長い時間をかけて空気や雨水などにさらされるうちに、粉々にくずされたものが土です。
これは「風化」(ふうか)という現象です。
では、どうして黒っぽい岩石が、茶色の土ができるのでしょう?
それは、木の葉などの植物や動物由来の有機物と混ざったり、風化してゆくうちに、岩石に含まれていた鉄分の「元素組成」(げんそそせい:物質の中に含まれている元素の比率)が変化したからです。
岩石に含まれている鉄分のほとんどは、二価鉄です。
二価鉄(Fe2O3)は黒色なので、岩石は黒っぽく見えます。
しかし、二価鉄(Fe2O3)に水(H2O)や酸素(O2)が加わると、酸化第一鉄(FeO)や酸化第二鉄(Fe2O3)などに変化します。
土に含まれているのはこれらの鉄で、どれも赤から褐色系の色をしています。
だから土は茶色っぽいのです。
「岩」より小さいものが「石」なのですが、
「石」と「岩」の違いを調べてみました。
・人の手で動かせないのが岩、人の手で動かせるのが石
・地盤にくっついているのが岩、くっついていないのが石
・・・この定義もあいまいですね。
大きくて力の強い人が動かせる石と、
子どもが動かせる石では、ずいぶん重さも大きさも違いますね。
「地盤」じばん(ground)と「土壌」どじょう(soil)
・「地盤」じばん(ground)とは
地盤とは建物などが建っている地面を指し、地殻(ちかく:地球の表面)のいちばん外側の部分の地表面から深さ数十メートルのことを言います。
この言葉は主に土木や建築の分野で使われています。主に地面の力学的性質に着目した表現方法になります。
地表から広い範囲や長い距離にわたって地盤情報を調べたり、それぞれの地層のサンプルの性質の差から地下構造を推測するものを、地盤調査といいます。
・「土壌」じばん(soil)とは
土壌とは岩石の風化や植物などの有機物が混じったものを指し、地殻のいちばん外側の部分のことを言います。
この言葉は主に環境の分野で使われています。土の性質や化学的性質に着目した表現方法になります。
土壌は地球表面の平均18cmの土であり、直径2mm以下のものとされていることから、かなり限定的な部分を表す言葉だということがわかります。
また、地盤と比べて化学的な用を含んだ言葉であると言えます。
地盤と土壌には似た意味でもそれぞれ表されるものがちがうため、意識して用いると理解が深まるかもしれません。
よい地盤って?
建物を建てる時、必ず「地盤」の調査をします。
そこが、強い地盤か?弱い地盤か?
もし、建物に合った地盤の強さがなければ、
せっかく建てたものも、傾いたり、ひび割れたり、早く痛んでしまいます。しかし、弱い地盤だからとあきらめることはありません。最近では、地盤改良の様々な方法も開発されています。