2023.6.13.tue.☁.
最近，「池の水‥」といった番組がちょこちょこ放送されて話題になっています。私も池の堤，堤体斜面の研究に関わって，その次に対峙したのが池の底の泥です。大抵は，セメントで固めて池の堤や山側の斜面に貼り付けておくぐらいです。時間が経って池の中に戻って来ても，元は池の中にあったものなので文句は言えません。これをやり始めると，池の水の浄化，環境改善に取り組まないと泥が永遠に溜まっていくということが分かってきます。水も土もコンクリートも金属もソフトも，全部が密接に関わっている池の問題。その奥深さの入り口が池の底の土問題です。アオコの発生やごみの流入さえなければ，池の底の泥は肥料としてよみがえることもできます。適切にかき集めて（浚渫）含水を落として（乾燥）持ち運べる程度（固化）に準備できれば，SDGｓにも寄与できる持続的な循環サイクルを実現することができます。なお，最初の番組「池の水‥抜く」シリーズですが，リアルを言えば水を全部抜けるのは冬季だけ。また池の水域でフナなどのお魚養殖をしていたら，全部抜けません。特殊な状況でしか池の水は抜けないことが意外と知られてないものです。
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